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デーモン閣下の邦楽維新Collaboration 砂丘怪奇譚 ~安部公房「砂の女」~(@みなとみらいホール小ホール)二日目に行ってきました。
驚嘆のクライマックス。悪魔の目にも涙。 デーモン閣下の頬からぽたぽたと滴り落ちる涙の粒がきらきらと光っていました。 あれほどのカタルシスがあるものでしょうか。 続きを更新しました。最初のUPはD.C.18年3月13日 午前0:45でした。 続きは以下をクリックしてお読みください。 邦楽維新Collaboration、17年目、41作目、71公演目、でした。 最後のMCでの三橋さんと閣下の会話によると、こういうコラボ系の公演は 続いても5年、こんなに長くちゃんと続いているのはレアとのこと。 これも閣下の実直さと三橋さんの力によるところが大きいのでしょう。素晴らしい~。 「若干枚数」の当日券は全部はけてしまったようで「現地に来たけど入れなかった」方が いらしたようですね。(某女性ギタリストさんのtwitterで知りました) あと終了後にロビーで某芥川賞作家さんを目撃。文学作品のこういった朗読、 どのように感じられたのか、きいてみたいけど話しかけられなかった(苦笑)。 「スクラップ・アンド・ビルド」読みましたよ、っていう一言でも良かったんだけど…。 席は前日と同じくかみての前のほう。 定刻の6時ぴったりにSEが流れ始め、閣下による陰ナレーションのスタート。 注意事項のところでは前日のプロジェクター画面のトラブルを逆手にとってネタにした 「思わぬ処での日○電気の宣伝」というお言葉が(笑)。 思わず反応して笑っていたら「お前ら、昨日も来ただろっ」と閣下からツッコミ(笑)。 あと、この日は「歩美姐さんの箏の爪が黙っちゃいないぜ!」でしたね。 言われたご本人はニッコリ笑っていらっしゃいました(笑)。 この日の閣下の衣装は黒地に銀色の模様が入った燕尾服型の上着に、 ズボンはたぶん前日と同じ、黒でサイドに銀色のラインが入ったもの。 この上着、おそらく松本でのディナーショー第一部と同じもので、これも 今まで見たことが無いので、新調されたのかしら…? 残念ながら肩甲骨から肩にかけての生地が分厚く、前日ほどは閣下の背中の 筋肉は見えませんでした(だから着目点が間違ってるって>私)。 ただ、かみてに背を向けられる場面は何度かあり、そのたびに閣下の金色に 近い茶髪のセミロングのくせっ毛(パーマじゃないですよね??)が目に入り。 なんていうか…オスカル様みたい(笑)。 この日もまつげは赤茶色、そして御手の爪はかわいらしいピンクオレンジでした~。 閣下は朗読の最中、声の「演技」だけでなく、ときには手を開いたり足を動かしたり、 座っていらしても全身で「演技」されるので、御手も自然と目に入るのです。 この日は機材のトラブルも無く、途中で集中がそがれることも無く、かつ前日に 一度観ている演目を、さらに意識を高めて観るという状況で、作品を「味わう」 ことができました。演じる側にも「こなれ」が出てきたのが感じられました。 歌への閣下の情感の込め方もすごくて、この日の「翼をください」は圧巻…! 私、むちゃむちゃ泣きました。 この歌は主人公の「男」が、物理的にも心理的にも圧迫を受けて「もっと軽い 空気が欲しい…!」という言葉を発する場面で歌われます。 それを体現するように、閣下の歌い方も、のびやかというよりは「切実」。 本当に空を見上げるようにして、顔を上方に向け、悲しげに、かつ美しい声で 歌い上げる閣下…涙なくしては聴けませんでした。 最後のロングトーンでのフェイクがすごかったわあ…(うっとり)。 当然、客席からは拍手喝采。 邦楽器での音響効果で、特に印象深かったのが箏による効果音。 ぞーっとする場面での、あの連続の低音。 前説での閣下の解説で、演奏方法に興味がわいたものの、角度的に殆ど 見えなかったのが二胡の演奏。うーん、またの機会があれば。 朗読の、ちょっと細かい部分について。 一瞬、音で聞いているとわかりづらかったのが、「女」の夫が亡くなった原因。 閣下は、前日は「おおかぜ」、この日は「たいふう」と読まれていたのです。 ハテ…?「おおかぜ」と聞くとはやり病で死んだの?とも思えるし、「たいふう」は 「台風」ですよね。で、原作を読むと「大風」と書いてある…あー、そういうことか。 読み方としては「おおかぜ」で合っているんですが、音で聞くとわかりづらいんですね。 これが朗読の難しいところか…。 原作を読み終えて思うのですが、この作品は「同じものの反復」をモチーフの一つに していて、その典型が「砂」。でも実は単調な毎日の生活だったり、主人公の 本来の職業(教師)だったり…至る処でそのモチーフが繰り返されているのを 私は感じました。しかし朗読の脚本では、分量を原作の60分の1にカットしていることもあり、 その「反復」を感じることはあまりありませんでした。 翻って、当、邦楽維新Collaborationのシリーズでは、個人的な好みとしては、 できればシアトリカルな作品も観たい。そういうほうが楽しめる、というのも事実。 何をもってして「シアトリカル」というのかは難しい処ですし、昨年までの 3年間は大ホールで黒船バンドをはじめ、もっと大がかりな演出も入っていたので 公平に比較するのは難しいのですが。 個人的な好みでいえば、2012年9月の静岡県富士市での「生写朝顔話」は、 すっごく楽しんだ覚えがあります。 今回の作品は、原作が原作ですし、朗読を聴いていて笑ったり、心身がリラックスする 場面は殆どありませんでした。良くも悪くも、観客に長い緊張を要求する作品。 笑ったのは…後半、部落の「老人」がとんでもない要求をつきつける場面くらいかな…? 初日、この場面に入る前から閣下の背後の三橋さんが口の端で笑っておられるのが 目に入り、「???」と不思議に思っていたら、閣下の何とも言えない、 今考えると笑って良かったのかわからない、あの演技…。 さて。速報で書いた閣下の「涙」。…はあーーーー、びっくりしたあ! …というのが正直な感想です。最初、ほんの一瞬だけ「汗??いやそんなわけない!」 って思ったくらい、あまりに唐突で。 朗読の、本当にクライマックス、幕切れの少し前…文庫版の原作でいうと 最後の2~3ページのあたり。かみて側からほぼ横顔を見る感じで 閣下のお顔を凝視していたら、水のしずくが、閣下の顎から一滴、二滴…と 落ちるのがはっきり見えまして。でも、最初はまさか涙だと思わなかったのです。 なぜなら、お声にはまったく変化が無かったから。驚きながら凝視していると、 引き続き朗読の声に変化は無いのに、水のしずくがさらにこぼれ、顔を 上に向けられた閣下の目の周囲が濡れてキラキラと光っているのが見えました。 ちなみに正面ブロックでは、かなり前のほうの席でも、涙のしずくが落ちるのは見えず、 閣下の目の周囲が光っているのを見て初めて、涙を流しておられるのに気付いたそうです。 また、かみて側でも、かなり前のほうじゃないと同様で、涙のしずくまでは見えなかったとのこと。 …す、すごいものを目撃してしまったのね、私…! 涙の量の多さに反比例して、閣下の朗読のお声と、幕切れに続く歌、 Refrain Of Loveのお声がまったく涙声になっていなかったことに 感服しました…!その分、めんめんと流れ落ちる涙のインパクトが すごすぎて。勝手に受け取った印象を書きますと、あの瞬間、まさに 主人公の「男」と閣下がシンクロしていたのだなあ、と。 「半年ぶりに」「解き放たれた」…偶然なのか、必然なのか。 目の周囲を涙でキラキラさせながら閣下が立ち上がり、Refrain Of Loveを 歌い始めた時には、私もすでに嗚咽を必死にハンカチでおさえるほど ぼろぼろと泣いていて、閣下の歌声に一層、涙を誘われていました。 私、この歌を二度と平静な気持ちで聴けません。聴くたびに、あの涙のしずくと、 目の周囲を涙で濡らした閣下が、上向き加減に立ち上がられた様子、 そしてあの物悲しくも美しい歌声が脳裏に浮かぶからです。 嗚呼…すごい…すごい演技と歌だった…! すべてが終了し、一呼吸置いた閣下、「安倍公房作、砂の…『女』」と 「女」を強調しておっしゃったのは、前日のことがあったから(苦笑)。 そして、「今、すっごい解放感なんだけど。ビールをここに持ってきて 欲しいくらい。最後のもう一曲、やりたくないくらい(苦笑)」と、 長い半年間からの解放感をあらわにされる閣下(笑)。 聖飢魔IIのツアー及びファイナルミサまでの期間が、ちょうど半年間くらいで、 さらに直後のディナーショーと、当公演二日間。それが、この日無事に、 やっと完了したのですね。(だからといって暇になられるわけではないようですが…) 三橋さんと会話しながら、当公演の台本がいかにぎりぎりの状態で仕上げられたかを 話される閣下。「心配するから言ってなかったんだけど」と前置きされた上で、 2月10日までに台本のたたき台が仕上がっていないといけなかったのに、武道館の 前々日の仕込みの日までできておらず、今日やらないと!と必死でPCに向かい、 これ以上はできない!という処まで削ったものを(それでも最終の8倍の分量…) とりあえず三橋さんに送った、おかげで武道館の時は実は肩こりだった、と(汗)。 冒頭に書いた、当シリーズ17年目という話も、この時出ていたのでした。 サンドアートの田村さんに「17年前っていうと、小学生だったんじゃない? 年齢的に?」と問われる閣下。戸惑った田村さんが返答に困っていると、 閣下は「これは失礼!レディーになんてことを」と。…笑。 すっかりリラックスしたいモードとはいえ、最後の「HAMA」はもちろんやります(笑)。 背後の箱から例の黄色いラバー製の鶏ちゃんや拍子木、キハーダを取り出されて、 曲の間で駆使される閣下。 曲には場所柄、赤い靴や伊勢佐木町ブルースがしっかり織り込まれていました。 緊張感から解き放たれた閣下が楽しげに歌いながら舞台上を動き回られる様子は、 見ていても非常に楽しく、朗読のクライマックスからこの最後の歌にかけて、 信じられないほどレアなカタルシスを感じました。 最後の最後、出演者が徐々に退場されていって、閣下一名が舞台上に残り。 大きな拍手と歓声の中、かみて側に退場されていく…と思いきや、前日と同様、 サンドアートのボックスの前に着席された閣下。今日は「またあおう!」と 書かれるのかな?と思っていたら、みなとみらいの砂絵の上部に、何やら 絵を描き始められる閣下…不慣れながらも一生懸命描かれる閣下を見て、 工作をしている自分の息子をふと思い出す私(爆)。途中、田村さんが心配そうに 戻って覗きこまれる中、仕上がった閣下の作品(?!)はいつもサインと一緒に 描かれるご自身の目の絵!客席からは拍手喝采。 にこやかに、満足そうな顔をされた閣下は、満場の拍手に送られて 去って行かれたのでした。 最後になりますが、MCの時、来年の日程の告知がありました。 3月4日(土)。場所は…みなとみらいホールであることは決まっているものの、 大ホールか小ホールか、これから決まる、と。ええっ…大ホールがいいなあ。 今回そもそも、金土の二日間だったのは、小ホールでやる場合は二日やらないと 「採算がとれないから」という理由だったそうですし(苦笑)。 来年も、どうぞ無事に観に来られますように…!
by pino-ombra
| 2016-03-20 00:38
| Music
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Comments(2)
Commented
by
と
at 2016-03-21 11:38
x
とにかく何だかとてつもない瞬間・体験だったようですね。
その日の舞台は一期一会だと頭ではわかってはいますが、位置が少し違うだけでこうした瞬間に出会う、そういう感じが伝わってくるようなレポです。 勿論、観る側の集中力もあると思います。
0
Commented
by
pino-ombra at 2016-03-21 20:17
>と さん、
意図して目撃できるものではなかっただけに、驚きました! あの閣下の涙のしずくがぽた…ぽた…と落ちる光景は脳裏に焼き付いています。 またあらたな「一期一会」を体験させてもらいました…!
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