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五か月ぶりの歌舞伎鑑賞でした。
昨夏は7、8月と続けて演舞場に足を運び、その後9月からは聖飢魔IIのミサ三昧(爆)。 どちらも「傾き者(かぶきもの)」で、かつ贅沢なエンターティメントですよね? …と、勝手に結論づけて(笑)。 今回も新橋演舞場。「壽 初春大歌舞伎」の昼の部を観てきました。 続きは以下をクリックしてお読み下さい。 まったくの初心者というわけではなく、好きでたまに観に行くけど、「通」というほどしょっちゅう 観ているわけでもないし勉強しているわけでもない。 それくらいのレベルなので、事前に「歌舞伎への誘い」のページなどで筋書きくらいはチェックしていくのですが、今回「行こう」と思い立ったのが前夜の10時頃(爆)。 前夜でも、意外と各ブロックで1つとか2つくらい、ぽつんと空いていたりするんです。 人気の演目の初日とか、出演俳優、また襲名公演等によっては、状況が違うと思いますけどね。 今回は1階A席、13列目で、花道から右に数えて3つ目の、割と良い席でした。 やっぱり花道での芝居が間近で見えるのは(私にとっては)重要です! そんなわけで、筋書きをチェックする時間もなく会場に駆け込んだので、今回はイヤホンガイドを 借りてみました。物語の筋や登場人物、衣装、装置などの解説を、鑑賞を邪魔しないように ライブで聞かせてくれる、というサービスで、650円です。 ずいぶん前に、何回か使ったことがあります。 しかし…こんなにガイドっていっぱい喋っていたっけ??(汗)気になっちゃって、途中、 半分くらいは耳からはずしていました。 本当の初心者とか、ガイドが片耳で聞こえていてもお芝居を集中して観られる、という人なら 良いと思います。 さて、演目。最初の幕は「御摂勧進帳(ごひいきかんじんちょう)」。 この演目は初めて観ました。 安宅の関を通ろうとする義経、弁慶の一行が偽の勧進帳を読み上げて切り抜けるという大筋は、 いわゆる「勧進帳」と同じなのですが、色々と違う点があります。 「勧進帳」はいわゆる「歌舞伎十八番」の一つで、松が描かれた背景の前に長唄連中がずらりと並びます。 内容も情緒的な場面もあり、弁慶が花道を「飛び六法」で退場するのは有名ですね。 一方、こちらの「御摂勧進帳」。徹頭徹尾、「荒事(あらごと)」が満載で、弁慶が義経に 詫びる場面も無いし、弁慶のコミカルかつ力強い演技や、荒事には欠かせない大仰な見得、 アクロバティックな立ち回りが目を引きます。また、長唄ではなくて大薩摩です。 弁慶は橋之助が演じていて、こういう役柄は意外だなと思っていたのですが、 登場の場面から迫力があり、立ち回りも良かったです。 (本当はこの弁慶の役、海老蔵がやる予定だったんでしたっけ…? 笑) 最後の場面では、弁慶が追ってきた番卒たちの首を次々もぎ取って放り投げ、 それを家来二人が「エコでいかねば。掃除せねば」と言いながらほうきで掃いて集め、 巨大な天水桶に玉入れのように放り込み、最後に弁慶がそれを二本の金剛杖で かき混ぜるという、仰天ものの演目です(笑)。 この最後の場面のため、別名「芋洗勧進帳」とも呼ばれるらしいです。 弁慶が首が入った天水桶をかき混ぜながら謹賀新年の口上を述べるというのが、何とも言えず、 「ああ、かぶき者だあ!」と思わず心の中で叫びました。 首を片付ける場面では、家来二人がアドリブで、「石川遼~!」「横峰さくら~!」と 言いながらゴルフクラブのように持ったほうきで首を転がすなど(爆)、突き抜けた ブラックユーモアも見せてもらいました。あー、楽しかった! 二つ目の演目は「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 三笠山御殿」。 福助が演じる「お三輪」の演技が光っていましたね~。 しかし、マゾヒズム感を刺激される内容ですね…恋しい男を追ってきたお三輪が、 御殿の官女たちにさんざんいたぶられる場面が、けっこう長く続くのです。 いたぶられながらも、泣き崩れながらも、可憐にそれに応えるお三輪… あ、何かヤバいわ!(笑) 最後にお三輪は、団十郎演じる漁師鱶七に刺されて死ぬのですが、その理由というのが スゴイ…!嫉妬に狂った娘の血を吸わせた剣で、蘇我入鹿の力を弱らせられるから、 という理由なのですから、歌舞伎によくある、かなり強引な展開のストーリーです。 そもそも時代背景、完全無視の設定なので、様式美として楽しむべきですねえ。 お三輪が嫉妬に狂って髪を振り乱す場面では、かつらから何かをさっと抜き取ると、 一瞬にして結ってある髪の一部がばさりと垂れさがるのですが、調べた処によると これは「外連(ケレン)」の一種で、髪に仕掛けを施しておくのを「がったり」と 呼び、その中でも、このように髪がばさりと落ちるのを「さばき」と呼ぶそうです。 へええ~!ケレンって、宙乗りや早変わりだけじゃないんですね。 団十郎の役柄、鱶七は威勢の良い、これまた荒事の典型のような役柄でした。 床を踏み鳴らして花道を登場する場面や、見得を切る場面など、やっぱり迫力あって 格好いいな~、と。夏に観たときも思ったのですが、団十郎の演技って安定していて、 安心して見ていられる感じがします。見得を切るときの型や、目線の使い方とかに 力強さがあって。(鱶七のあれは、「にらみ」って呼ぶのかな~??) 三つ目の演目は「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」。 これは、ストーリーらしいストーリーはありません。 どちらかというと、役者の顔見せ的な意味合いが濃かったという過去の経緯を受け継いで、 今でも新春に上演されるのだとか(イヤホンガイドの解説参照)。 要するに、「荒事」「和事」「道化役」「敵役」「綺麗どころ」が一通り揃っているという芝居のため、 新春に各一座が上演し、今年一年の顔ぶれを見せるというものだったとか。 一応、あらすじとしては、曽我兄弟が親の仇の宴席に乗り込んできて、仇討ちにはやる 弟を兄がなだめ、仇から盃を受ける…という、ほぼ内容が無い話です(笑)。 「荒事」の弟を「和事」の兄がなだめる動きや、遊女が酌をする際の着物の裾さばきや 動き、道化役の面白みなどの様式美を楽しむ演目、ということですね。 綺麗どころである遊女二人、「大礒の虎」と「化粧坂の少将」の二人を芝雀と巳之助が演じて いるのですが、この二人の衣装がとにかくすごい…!それぞれ、掛け布団2枚分くらいの 布と綿を身に付けているのでは?というボリューム満点の着物と帯で、裾に綿が たっぷり入った着物をさばきながら、前進したり後進したり、お酌をしたり…まさに 様式美の世界。 最後は登場人物全員が、ゆっくりと動きながら型を決めていって、スローモーションのように 見せるのも、歌舞伎ならではの見せ方ですね。なるほど、顔見せの意味合いがあったというのも 頷けます。 昨年、演舞場では2回とも花道側の桟敷席で観ていたので気付かなかったのですが、花道が 直接見えない桟敷席の真上の2、3階の席には、花道を映すテレビモニターが設置されて いたんですね!初めて知りました。今は建て替え中↓の歌舞伎座には、これはありませんでした。 花道の芝居が声しか聞こえないというのは、かなりストレスフルです。 建て替え後には、こういうものも設置されるんでしょうか…? 2013年春のリニューアルオープンまで、まだ2年もあります。どんな風になるのかなー? さて。今年は何回、歌舞伎を観に行けるかな? そして「着物で歌舞伎」は実現できるのでしょうか…?(笑)(多分、できる。その気にさえなれば!)
by pino-ombra
| 2011-01-24 23:17
| お出かけ-食べ物以外
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